看護師のキャリアには大きくわけて二つの道があります。それはスペシャリストとジェネラリストです。スペシャリストは精神看護や小児看護などの特定の専門分野の知識やそれに関するスキルを徹底的に追求した専門的な看護師としてのキャリアです。スペシャリストのキャリアを歩む人には、認定看護師と専門看護師という二つの資格制度が用意されており、これらの資格を取得するには、看護師免許を取得してから、実務経験を5年以上こなしていく必要があります。スペシャリストとして働く場合は、特定の知識を深められる利点がある一方で、他の分野に対しての視野が狭くなること、学会や院内教育に時間を割かなくてはならないデメリットもあります。

ジェネラリストは特定の分野や働き方に縛られることなく、幅広い知識や経験によって習得した知識や技術を持って、様々な場面でそれに応じた能力を発揮できる看護師です。幅広い分野に対応することが必要とされながらも、質の高い看護を行うという点ではスペシャリストの側面も持っています。さまざまな分野で学んで広い視野を持って働きたいと思う看護師は、ジェネラリストしてのキャリア形成を推奨します。ジェネラリストとしてのキャリアは多岐にわたり、一言では表せません。色々な診療科での勤務をこなして知識やスキルを身に着けることがまず大切です。それだけではなく、病院ではない場所で看護師がどのように働いているかを知るのも必要です。在宅看護についても学び、患者の生活を広い視野でとらえることが大切でしょう。そうすることで、看護師としての未来を切り開くことができるのです。